MVV Maastricht Football HUBは「未来のフットボール人材育成」を目指し、オランダ2部クラブ MVVマーストリヒトと共に、その共同オーナーである出島フットボールが運営しています。その活動の一つとして、国立北海道教育大学岩見沢校のスポーツ産業研究室(現在:スポーツ経営戦略研究室)と2025年よりスポーツビジネス教育・研究の産学連携をしています。(*1)

*1 参考記事:

本プログラムは2025年度が初年度の実施となりました。①オランダリーグ全体の動向、②特徴的なクラブの事例、③日本を含む世界のスポーツマーケティング事例、等をテーマに学生たちが研究・分析を行い、それぞれがテーマごとに論文にまとめてまいりました。この論文制作は単位取得を可能とする本格的な学習プログラムとしても機能しています。

この度、1年間の研究・分析の集大成として、学生2名(小原一真さん(当時4年生)、鳴島守羽さん(当時3年生))が研究室の代表として、2026年2月27日~3月3日に福田拓哉准教授と共にマーストリヒトを訪れ、論文をベースにした研究成果発表を英語プレゼンテーションにて、MVVマーストリヒトのマネジメント・スタッフの前で実施いたしました(*2)。

*2 参考記事:
北海道教育大学岩見沢校公式サイト掲載記事。学生のコメント、並びに学生のプレゼンテーション資料をご覧いただけます。
NEWS(学生の活躍)芸術・スポーツビジネス専攻の学生がマーストリヒトで研修を行いました

また、現地研修ということで、現地でフットボールビジネスを実地で学ぶ機会と捉え、英文プレゼンテーション発表以外にも現地学習プログラムが行われました。

現地学習プログラム スケジュール:

  • 2月27日:MVVマーストリヒト ホームゲーム観戦
  • 2月28日・3月1日:マーストリヒト市内観光、並びにプレゼンテーション準備
  • 3月2日:
    • MVVマーストリヒト スタジアムツアー
    • 英語プレゼンテーション
      • 福田拓哉准教授:イントロダクション・まとめ
      • 小原一真さん:観客動員分析 -20年間のオランダリーグ分析、並びに日本の事例紹介-
      • 鳴島守羽さん:日本とオランダのフットボールビジネス比較
        • ※発表内容については 「*2 参考記事」を参照
  • 3月3日:STVVスタジアムツアー

以下、現地学習プログラムの様子を写真と動画で当日の様子を振り返っていきます。

まとめ動画↓

プレゼンテーションの前には、MVVのスタジアム「Stadion De Guesselt」をクラブCEOのTom Daemen氏自ら案内いただき、スタジアムツアーを実施しました。

英語プレゼンテーション準備に励む小原さん(右)・鳴島さん(左)。英語プレゼンテーションに向けて2025年年末から4ヵ月間に渡り準備してきた内容の最終チェックに真剣に取り組む様子。

福田拓哉准教授からのイントロダクション

小原さんの発表

鳴島さんの発表

MVVからはクラブNPO団体会長、地元オーナーグループの投資家、クラブCEO、クラブスタッフ等が参加し、多くの質問や議論が交わされました。

プレゼンテーションを終え、全員での記念撮影

やり切った達成感を分かち合うメンバー。ノルウェーに交換留学中だった佐藤星那さん(当時2年生、右から2番目)もサポートとして駆けつけてくれました。

STVVを訪問し、スタジアムツアーを実施。オランダのみならず、ベルギーのプロフットボールクラブの現地学習を実施。

 

出島フットボール 現地執行役 飯塚晃央のコメント:

「国立北海道教育大学岩見沢校 スポーツ産業研究室(現在:スポーツ経営戦略研究室)との産学連携、最初の1年間の取り組みの集大成として、マーストリヒト現地での研修を実施できたこと、大変喜ばしく思っております。
福田拓哉准教授の全面協力の下、本プログラムへ参加してくれた学生達は本当に素晴らしい分析・研究を1年を通じて行ってきてくれました。日本全国を見渡しても、オランダフットボールを深く研究し、日本フットボールとの比較分析を重ねている研究は多くないと思っております。成果として残してもらった各レポート記事は、どれも濃い内容となっておりオランダ・欧州フットボールを理解するうえで、非常に多くの示唆を与えてもらえるものになったと自負しています。
我々は「未来のフットボール人材育成」を目指し活動していますが、その一つの体現としてこのような実践的な学びの場をオランダで作ることができたことは本当に良かったと思います。初めての英語プレゼンテーションを通じて、語学の大切さ、他国の人たちとのコミュニケーションの難しさ、しっかりとした学習と研究の土台の必要性、を学生たちに体感してもらったと思います。それと同時に、それを乗り越えた先にある世界との距離が縮まる瞬間を体験してもらえたのではないでしょうか?この研修を通じて彼らの大きな成長を観ることができました。来年以降もこの産学連携を継続し、発展させていきと思っています。」

北海道教育大学岩見沢校 准教授 福田拓哉氏のコメント:

「経営学の世界的研究者であるヘンリー・ミンツバーグは、マネジメントの本質を「アート(直感やビジョン)」「クラフト(経験や実践)」「サイエンス(分析やエビデンス)」の3要素が高度に融合したものだと指摘しています。
トップアスリートが鎬を削り、予測不能なドラマにファンが熱狂し、世界中から投資が集中するフットボールビジネスは、まさにこの3要素が極限まで求められる世界です。大学での講義(サイエンス)だけでは、学生たちがこのダイナミズムの本質を掴むことは到底不可能です。最前線の現場に身を置き、クラブ経営のプロフェッショナルと真剣に交わる「クラフトとアートの経験」が不可欠だからです。
だからこそ、昨年より出島フットボール様、およびMVVマーストリヒト様から頂いている「生きた学びの機会」には、感謝の念に堪えません。この1年間、出島フットボール代表の利重さんをはじめ、飯塚さん、有永さんには、学内では決して触れられないリアルな経営のアートとクラフトを惜しみなく共有し、常に学生たちに伴走し続けていただきました。
プロの圧倒的な熱量と深い懐に触れたからこそ、学生たちの意識と主体性は劇的に高まりました。小原君と鳴島君を中心に、研究室やサークル全体のメンバーが、単なる「勉強」の枠を超え、強い好奇心と「クラブに貢献したい、もっと成長したい」という主体的な意志を持ってプロジェクトに夢中になることができました。学生たちがプロの背中を見て、自立的なビジネスパーソンへと殻を破っていく姿は、私にとっても大きな感動でした。
また、現地マーストリヒトでもクラブの皆様に温かく迎えていただき、レジェンドであるCEOのトムさんをはじめとする経営陣の皆様と、私たちのプレゼンを基に未来に向けたディスカッションを行えたことは、学生たちにとって生涯の財産となる成功体験です。帰国後、鳴島君は発表を通じて興味をもったオランダサッカー界のクラブライセンス制度について深く理解するため、ファイナンスや経営分析の勉強を独自に始めており、新たなサイエンスの習得にも高い意欲を示しています。
この素晴らしい「学びの循環」を今後さらに大きく育み、MVVマーストリヒト様をはじめ、スポーツビジネスの発展に寄与できる人材を輩出できるよう、これからも学生たちと共に知的好奇心を燃やし、全力で活動を継続してまいります。」

 

福田拓哉

スポーツ産業研究室・准教授
福田 拓哉

「スポーツビジネス戦略参謀本部」

Jリーグ、プロ野球、Bリーグでの実務経験と、大学での15年に及ぶ教育研究経験を併せ持つ北海道出身の経営学博士です。研究室では、各種経営数値や現地視察、現場担当者へのヒアリングなどからプロスポーツ組織の課題をあぶり出し、その解決や成長に向けた戦略を立案し、実行できる能力を身につけることを目的に学んでいます。国内外のプロスポーツを題材に経営学を学び、日本のプロスポーツをより成長させられる人材の育成を行います。

国立北海道教育大学岩見沢校:

国立北海道教育大学岩見沢校は、北海道岩見沢市に拠点を置き、国立北海道教育大学の教育学部に所属する「芸術・スポーツ文化学科」を中心とした教育を行っています。芸術・スポーツビジネス専攻では、「芸術・スポーツ文化」の価値を総合的に理解し、マネジメントや組織運営など、実践的な知識・能力を養い、社会や地域に還元できる人材育成を目指しています。スポーツビジネス研究・実践ともに豊富な経験を持つ福田拓哉准教授の協力の下、欧州スポーツビジネスを正に実践的に学ぶ教材としてMVV Maastricht Football HUBとの連携が実現しました。

北海道教育大学岩見沢校宣材写真1

北海道教育大学岩見沢校宣材写真2

北海道教育大学岩見沢校宣材写真3